「調査は、視能訓練士の方に1対1でインタビューします。時間は30?50分くらい。そこで出てきた会話にどんなキーワードがあるのかを探って、これは柔軟性を求めているなど、言葉の持つ意味を分析していきます」。石川先生がこのインタビューでもっとも重要と話すのは「実際にいる人で、あなたが有能だと思う視能訓練士はどういう行動をとっている人ですか?」という質問。
「理想ではなく、実際に存在する方の行動について聞きます。同時にそう思う理由も聞きます。例えば『患者さんの問診を丁寧に聞き出す人』が有能と思うとしたら、『医師に言えないことを視能訓練士に話すと患者さんがホッとできるから』『患者さんの不安を軽減するために役立つから』などの理由を聞きます」と石川先生。ただ単にその行動を取っている人が有能なのではなく、「どういう思い」、「どういう思考」でその行動を取ったのかを聞き出すことが重要と話します。そこを明らかにすることで、研究結果を指標にした時に、真似する方もどういう場面で どういうことを求められていて その行動をとったらいいのを明確に示すことができるのです。
「オンラインよりも対面の方が、相手の方も話しやすそうな印象があります」と話す石川先生。