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【理学療法学専攻】科目紹介:内部障害系理学療法演習Ⅱ 特別講義「リンパ浮腫に対する理学療法」

理学療法学専攻
内部障害系理学療法演習Ⅱは3年前期に開講される専門科目です。

 リンパ浮腫とは、乳がんや子宮がん、前立腺がんなどのがん治療の後遺症として病的な浮腫が出現する病気です。近年の報告では、乳がんは女性11人に対して1人に発症し、そのうち4?5人に一人はリンパ浮腫を発症するとも言われています。以前は、治療方法が確立していませんでしたが、現在では理学療法士が関わることにより症状をコントロールできるようになってきました。

 今回の特別授業では、非常勤講師である山本優一先生(公益財団法人仁泉会 北福島医療センター)をお招きし、本学講師の小野部とともに集中授業形式で開講いたしました。今回はアシスタントとして2名の同病院で勤務されている理学療法士の方もお越しいただけました。山本先生は、リンパ浮腫に対する理学療法士としてトップランナーとしてご活躍され、全国的な研修会などでも中心となって後進の指導に当たられております。また、本学講師の小野部もリンパ浮腫治療の先進国であるドイツにて研修を修了しております。なお、山本先生と小野部は本学が専門学校時代の卒業生でもあります(専門6期)。また、アシスタントのうち1名も本学の卒業生で、山本先生同様に全国研修会の講師なども務められています。本学でのこの授業は2008年度から行っており、約1,000名程度の学生が受講したことになります。

 本授業では、基礎的な解剖生理学の理解と浮腫をコントロールする技術であるリンパドレナージと包帯による圧迫療法を学びました。



●リンパドレナージ(用手的リンパドレナージ)
 病的に浮腫んだ部位に対して、過剰に貯留した組織液を廃液させるための手技です。一般的に行われているようなリンパマッサージとは異なり、医療技術として行われる手技を学びました。

●圧迫療法(多層包帯法)
 浮腫がある部位に対して、弾性ストッキングや専用の包帯を用いて患部を圧迫することにより浮腫をコントロールする手技を学びました。




 授業終了後には、参加学生からは非常に満足した内容であったとのコメントが多く寄せられました。今回の経験を活かし、病気などで悩んでいる患者様に手を差し伸べられる知識と技術を身に着け、活躍してくれることを期待しています。

科目担当:小野部純、山本優一
文 責 :小野部純