「ストレス」のプラスの側面（半沢　正道）

多くの人は「ストレス」というと，イライラすることだったり，そのようにさせられる状況だったり，体の不調だったりと何か自分にとってマイナスの影響を与えるものだと感じるのではないでしょうか？

私は現在，作業療法の分野において病気や障害などの「ストレス」にさらされても，上手く対処したり，前向きに捉える力，つまりストレス対処力についての研究をしています．　　

ストレス対処力を簡単に言うと，人は生まれてから様々なストレスを受け続け，そして対処し続けます．上手く対処できないと気分が落ち込んだり，やる気がでなくなったりなどネガティブな影響やダメージを受けます．一方で，そのような降りかかるストレスに対し，それが心身にネガティブな影響やダメージを及ぼさないように，それらを上手く処理し，柔軟に対処することで様々な困難に耐え，前向きに自身の健康を守ることができる力，それをストレス対処力と言います．このストレス対処力は，我々が生活する環境の中で出会う様々なストレスに対して上手く対処することで強くすることが可能です．

「ストレス」は上手く付き合うことで自身を成長させ，自分らしい生活や社会生活を送る上での様々な困難に対処する力を与えてくれるプラスの側面も持っています．このように，プラスの側面もあることを知ることで，新たなチャレンジや成長へ繋がるかもしれません．そして作業療法士はそれを支援できる職種であると思います．

私自身も日々成長していけるよう，様々な「ストレス」と向き合い，対処している（つもりでいる）今日この頃です．